最近Kindleで資料本的な本が格安で販売されてるのを見かけることが多くなりました。
特にカラー図入りで、旧約聖書を説明してるものや、古事記の解説本、そして主な戦国武将を一通り解説する事典など。。。
書籍で買えば1000円以上はする本が
ほんの数百円、場合によっては99円なんかで買えちゃうんですから、ちょっとでも気になったらとりあえずぽちっとタブレットに入れて、ヒマな時に眺めるのにちょうどいい塩梅です。
↑まあ、普段は割と図書館派ですが、図書館はそんなに長いこと借りれないしね。
資料的な本は、気になった時に調べられるし、電子書籍なら場所をとらないから気軽に購入出来ます。
そんなこんなで戦国武将の解説本を読んでいたら、ふと思い出したのが上記の本です。
購入は小学生の頃。1988年1月から大河ドラマで武田信玄をやることになっていて、おそらくそれに併せて発売された本だったような記憶があります(本の発売は1987年10月)。
当時特に戦国武将や武田信玄に興味があるわけでもなく、戦国時代といえば小学校で習う歴史程度の知識だったはずですが、この本は子供心にも結構面白く、何度も読み返しました。
そうだあの本、もう一度読んでみたい!何気なくそう思いましたが、覚えているのはタイトルが武田信玄だったことのみ。
当時は子供だったからか、出版社や著者はもちろん、表紙の記憶すら微妙に曖昧…。
とりあえずアマゾンで武田信玄を検索してみたら、出てきた本は
新旧のものを併せて800冊以上!ちなみに織田信長関連の本は1000冊以上あるので、読みたい本がまだ信玄でよかったと言うべきか…。
表紙や出版社は覚えてないものの、発売はきっと大河ドラマの直前だったに違いない!
そう目星を付けて出版年をしぼって検索し、いくつか出てきた候補をメモって地元図書館へ。
古い本なので当然全部書庫からの取り寄せになるのですが、同じ人物の本(出版社違い)を何冊も取り寄せ依頼を出す私に、ちょっと
不審な顔をする司書さん(一応事情は説明しました…笑)。
とにかく本を見たら絶対思い出すはず!という予感は的中。
取り寄せた本に目を通して、やっと目当ての本を見つけることが出来ました。
さて、多分読むのは30年ぶりくらいになるはずですが、子供の時には分からなかったことや、気がつかなかったことがあれこれ出てきますね。
まず
イラストが超渋い!昨今のCGを使ったキラキラしたカッコイイ絵ではありません。
そして描写がかなり過激。
父の信虎の残酷エピソードとして、領地内から妊婦を連れてきて腹を切らせて胎児が男か女かを調べさせる話とか、敵の士気を削ぐために、敵陣(城)の回りに敵の援軍たちの首を3千ほどずらっと並べる話とか、史実とはいえ小学生に読ませていいのかw
小学生に読ませるといえば、
不渡り小切手なんて小学生に分かるか!的な例え話も出てくるし。
全般的に言えてるのは、
子供向けだからといって、子供に媚びてないということでしょうか。
一応子供向けなんだな~と分かるのは、登場する漢字のほとんどに振り仮名が振ってあるくらい?
そういうとこは、今どきの子供向けの本と違うのでしょうね。
というかそもそも、今の時代だったらこの本は、このまま出版されていたのかどうか。
そして、
主人公の信玄を、あえてヒーローとして描いていない…というのも面白いです。
立派な武将だけど、戦争には勝つこともあれば作戦ミスで大敗して部下を失うこともあるし、欲しいもののためには、策略を張り巡らせて上手い具合に戦争を仕掛け相手を切腹に追い込む。
自分の娘は他国との契約(=縁談)に使う道具としてしか扱ってない父親を批判してたのに、自分も壮年になったら同じことをしてしまったり、息子であろうと謀反の疑いがかかったら容赦なく切腹を命じるなど、
残酷な一面もしっかり描いています。
人情深いと言われる信玄ですが、それでも当時を生き抜く戦国武将、現代人の考える人情に厚い人ではない…と本編でしっかりクギを刺しているのです。
戦国武将は現代人が考えるようなヒーローではない…この言葉は現在イケメン武将のダンスイベントとやらを見物しに来るチャラい歴女に聞かせたい言葉ですね。
ところで最後に、同じシリーズで結構いろんな武将が出ているのを発見しました。
上杉謙信は、確か同時に購入したから読んだ記憶がありますが、その他戦国武将以外にも、紫式部とか福沢諭吉なども発売されていたとは。
同じ戦国武将なら、伊達政宗もちょっと読んでみたいかもー。
今度は出版社が分かっているので、書庫から取り寄せるのもスムーズにいきそうです。
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