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これまで読んだ本、新しく読んだ本の感想を適当に書いていきます。 ※あくまで個人の感想です!
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シャーロック・ホームズシリーズ
シャーロック・ホームズ秘宝の研究
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小公女
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武田信玄(あかね文庫版)
地球進化 46億年の物語
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トッカン 特別国税徴収官
トッカン The 3rd おばけなんてないさ
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星新一のショートショート
「本が売れない」というけれど
ぼんくら
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密室殺人ゲーム王手飛車取り
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Sherlock: A Study in Pink



BBCのドラマ「SHARLOCK」関連の商品をアマゾンでチェックしてたら、関連商品にあがってきたのがこちら。
早い話がシーズン1の第1話目「ピンク色の研究(A Study in Pink)」を小説にした本らしいです。
アマゾンのレビューを読むと、本にする際、若干の言い回し等に変更はあるが、おおむね筋書き通り…とのこと。

ドラマの方は(英語版、日本版共に)飽きるくらい繰り返し見ているので、これなら私の英語力でも楽に読めるんじゃないかと思って衝動的にぽちっとしちゃったわけですが…。

まあ、さすがに会話部分は読めますね。
筋書き通りなんだからそりゃあそうだろうという感じですが、案外難しかったのは、セリフ以外の小説部分。
分からない単語もちょいちょい出てくるし、文章は長くて複雑だし。
SHARLOCKじゃなかったら途中で挫折してたかも…。

で、購入するまで知らなかったのですが、この本、Scholastic Readersという、英語学習者向けの本だったんですね(出版社は海外)。
ネイティブの人にとっては、児童書のような存在で、海外のサイトを見ると、年齢別に本が探せるようになってます。
日本だと「青い鳥文庫」のような位置づけなのかも?

ちなみに、この本のレベル設定は4。Upper-intermediate(上の中程度)。読者は小学校高学年~中学生かな。
日本のサイトを調べてみたら、レベル3だとTOEIC550位が目安らしいので、4だと600~700!?
そりゃあ難しいはずですよ。というか、読めたことがほとんど奇跡。
この本以外のレベル4は無理でしょうね。最初から買わないけどw

とはいえ、せっかくがんばって読了したので(途中適当にすっとばしましたがw)、ドラマとの相違点などを述べておきます。


~大きな違い~

●モリーが出てこない!
ドイル原作には出てこない、SHARLOCKオリジナルキャラなのですが、最初はちょい役だったのに、製作者がモリーを気に入ってシーズン2や3ではかなり主要なキャラに成長するんですよねー。
同じくオリジナルキャラのアンダーソンやドノヴァンは出てくるのにー。
私も製作者と同じく、モリー気に入ってるんですよね。
シャーロックに惚れてるせいで、いつも彼にいいように使われちゃってるし、彼のせいでロクなことないけど、ある意味シャーロックにとって一番の理解者とも言える存在。
ほんと、何で省いたんだろう?

●モリアーティ(の名前)も出てこない
犯人のタクシー運ちゃんが死ぬ間際に叫ぶスポンサー(笑)、ここでは登場しないようです。
だから彼の殺人理由「殺人するとスポンサーから子供たちにお金が入る」という設定もなし。
というか、別れた妻と子供がいるという話もされなかったし。
殺人動機は単純に死を宣告されて自暴自棄になったというだけみたいです。
そういえば、銃に撃たれて死にかけた犯人に、シャーロックが「死ぬ間際に痛い思いをしたいか!スポンサーを教えろ!」とか言って銃創をぐりぐり足で踏みつけるシーンもなかったなw
あのシーン結構好きだったのに(爆)。


~その他気になった細かいこと~

●ジョンとシャーロックがバーツで初めて対面するシーン。
シャーロック「マイク、携帯貸して」
マイク「ごめん、コートの中だから」
ジョン「ぼくのをどうぞ」
…の後で、ドラマではマイクが「こちら旧友のジョン・ワトスン」とシャーロックに紹介するんですけど、このシーンが抜けてる。
その後も前も、ジョンを紹介するシーンがないのですが、シャーロックは一体いつジョンの名前を知ったのかしらねww
ここでマイクがジョンを紹介することによって、シャーロックはジョンの携帯の裏に刻んである名前(ハリー)を兄の名だと推測するはずなのに。
マイクの紹介シーンが抜けてると、裏の名前=持ち主(ジョン)だと誤解しそう。
これは結構重要なミステイクじゃないかと思ったりしますが…。

●221Bから事件現場のロリストン・ガーデンに向かうタクシー内にて、シャーロックが自己紹介&ジョンに関する推理の理由を説明するのですが、気になったのは自己紹介シーン。
ドラマでは職業を聞かれて「コンサルタント探偵(←吹替え)(原文:consulting detective)」と答えますが、ここが「different kind of detective(意訳:特別な探偵??)になってます。
ここはconsulting detectiveでよかったんじゃないかなぁ。何で変更しちゃったんだろう?原作にも登場する有名なセリフなのに。

●ノーザンバランド街の喫茶店でおびきよせた犯人を待つ間のジョンとシャーロックの会話。
ジョンがシャーロックに「彼女いるの?じゃあ彼氏は?」とか聞いた後「そっか、いないのか。ぼくもフリーなんだよ」とか意味深なこと言っちゃって、シャーロックにゲイと誤解されるシーンはカット。
ここ1話最大の笑い所なのにwwwそういえばジョンの姉がレズだって話もなかったな。

●レストレードがアンダーソンやドノヴァン連れて、221Bの家宅捜査をするシーン。
シャーロックが「人の家で勝手に何してるんだ」ってキレて、レストレードがそれに対し「麻薬捜査」と言うシーンはカット。普通に「見つけた情報を隠すからだ」とか言ってます。ちょっとつまらないw
あのデカいニコチンパッチも登場しなかったので、お互い見せ合うシーンもナシ。

※上の記述にあるように、このシリーズは元々青少年向けの教材なので、ゲイだの麻薬だの書くのは大人の都合でまずかったのかもwと一応推測しています。
でも日本の青い鳥文庫で出版されているホームズシリーズ(ドイル原作)にはホームズが麻薬やってるシーン(解説付き)があるんですけどねw別に推奨してるわけじゃないんだから普通に書けばいいのにとは思います。


●犯人が銃で撃たれて死に、犯人を撃った人物に関する推理をしながら、射手がジョンだと気づいたシャーロック。
レストレードの追求をふりきってジョンと二人で会話するシャーロックですが、「Good shotting.(訳:いい射撃だ)」という彼のセリフに、つい「窓越しだったから」とか何とか撃った本人しか知りえないことをペラペラしゃべっちゃうジョンw
その後のシャーロックのセリフ、ドラマでは「Well, you'd know.(意訳:当然知ってるはずだ)」だけでしたが、その後「you did it(意訳:君がやった)」が付け加えられてます。
ドラマではジョンとシャーロックの表情(&雰囲気)で暗に匂わせていますが、小説ではそうもいかないんでしょうね。
それよりも、シャーロックは大事な場面においては、必ず光を背にして相手の顔がよく見えるように(そして自分の表情は悟らせない)しますが、この場面でもライトを背にし、ジョンの表情だけがはっきり見えるように立ってます。そこはちゃんと小説で表現して欲しかったシーンかも。

●現場を後にするシャーロック&ジョン→マイクロフトと対面するシーン。
太った?とシャーロックが聞き、痩せてるとマイクロフトが返すシーンはカットw残念。
でももっと残念なのは、シャーロックが先に歩き出した後、ジョンがマイクロフトに「本当に弟を心配してたの?」と聞くシーン&マイクロフトが「弟は気難しいからクリスマスは大変なんだ」とぼやくシーンがなくて超残念。この辺の会話は省略しない方が面白かったと思う。


とまあ、あれこれ細かいことをつっこんでみましたが、買ってよかったと思ってます。
三人称で書かれているから、ドラマでは推測するしかなかったジョンやシャーロックの心理描写なんかも(多少)書いてあるし。
勉強だと思うと、読むのにも気合が必要ですが、これなら楽しみながら読めそうな気がします。
好きなシーンはドラマと同じく、何度も読んじゃいそう。

でも、とりあえずやることは、最初読んだ時すっとばした部分を、もうちょっとちゃんと翻訳する所からでしょうね。
特に冒頭、レストレードとドノヴァンが報道陣に会見開くシーンなんか、ほとんど読んでないし(超爆)。
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