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これまで読んだ本、新しく読んだ本の感想を適当に書いていきます。 ※あくまで個人の感想です!
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地球進化 46億年の物語



たまにのぞくと興味あるテーマがあるブルーバックスですが、今回読んでみたのはこちらの本。
地球の成り立ちというと、大昔NHKがやっていた「地球大紀行」を思い出します。
ただあの番組の放送は、確か1987年(wikiにありました)。
毎月一度の放送が当時楽しみだったのを、今でも覚えてます。

とはいえ、あの番組からもう27年。当時は最先端だったであろう内容も、さすがに違う学説などが出てきてて、地球の歴史も少し変わっているかもしれないなぁ…と思って、この本を手に取ったわけですが…。

いやー、予想外に面白かったです。
この本の主なテーマは、正に地球進化の歴史。
宇宙の成り立ちから、太陽系の成り立ち、そして地球がどうやって出来て、どんな歴史を辿り、現在の風景を作り出すに至ったのか、細かく、最近の研究を元に記述しています。

最初に興味深かったのは月の成り立ち
月は、いつも側にありながらも、長いことナゾの存在でした。
元は宇宙から飛んできて、地球の重力につかまったのか、はたまた、地球が出来た時に一緒に出来たものなのか…etc
この本によると、地球が出来かけた頃に、テイアと呼ばれる地球の1/3ほどの大きさの小惑星が地球に衝突し、その衝撃で飛び散った地球のかけらが、集まり、月になった…らしいです。
そして月は、地球の周りを回りながら、1年に3.8cmほど遠ざかっています。遠い未来には、宇宙の果てになくなってしまうものなのでしょうねぇ。
そして、遠ざかっているということは、逆算すると、昔は今よりずっと近い所にあったというわけで…。
計算すると、45億年前の月は、地球から24000kmしか離れてなくて、地球から見た月の大きさは、満月で考えると、今の250倍
ひょっとしたら、太陽に匹敵するくらい明るかったのかも!?
そして当時の地球の自転速度は今よりずっと早く、一日は5時間ほど。月の速度もめまぐるしくて、何だかもう、いろいろと想像出来ませんw

それから、海と陸地の成り立ちも面白いですね。
まず海が先に出来て(もちろん今とはまるっきり成分が異なります)、その後大陸が登場。
海は、地球が出来て1億年ほどで登場しますが、陸地の登場はそれからさらに1億年ほど後の話。

面白いのは、生命の進化と鉱物の関係
それぞれ違う歴史を辿っているかと思いきや、両者には密接な関わりがあり、誕生当時の地球にはたった12種類の鉱物しかなかったそうです。
それから、大陸の移動、衝突、あるいは、光合成を行う生命が生み出した酸素によって、鉱物は多種多様に発展してきました。。
生命がなかったら、今の1/3程度の鉱物しか存在しなかったなんて、びっくりです。
地球上にあるもので、双方無関係のものなんて、ひとつもないのかもしれません。

そして最後に判明するのが、人類の歴史の短いこと短いこと…。
西遊記に「お釈迦様の手の上の悟空」というエピソードが出てきますが、我々人類は、地球の手の上に乗せられているに過ぎないのですね。。。


最後にこの本のエピローグから印象的な文章を抜粋します。

人間の過去100年の活動が、大気の成分の変化やそれに続く気候の変化を引き起こしたことは、物理法則と同じくらい疑いようのない事実だ。
~中略~
私たちの行動のせいで地球は暑くなり、氷は解け、海面は上昇するだろう。しかしそれは地球にとってなんら新しいことではない。
~中略~
私たちが行動を起こすのは、“地球を救う”ためでは決してない。45億年以上、激しい変化の中を生き続けてきた地球を、私たちが救う必要などない。
~中略~
私たちのような大型哺乳類も大量絶滅するかもしれないが、そうなれば他の脊椎動物が取って代わる。
~中略~
もし地球の行く末を心配するのであらば、それは何より人間という種のためであるべきだ。誰よりも危機に瀕しているのは私たちなのだから。


よく「地球に優しい」とか「自然を守ろう」などというキャッチフレーズを見かけますが、地球的には優しくしてもらわなくてもかまわない。
我々の身の回りにある自然(植物)だって、地球の歴史で考えると、出現したのはたったの4億年前。40億年以上存在してなかったのだから、別になくても困らない。
そして、地球上では、これまでも様々な種が絶滅と進化を繰り返していて、人間だって例外ではないはず。
だから人間は、今の環境を出来るだけ長く引き伸ばして、いつかやってくる滅びの時を少しでも先延ばしにする為に、ひたすら悪あがきをするしかないのでしょうね。
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