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これまで読んだ本、新しく読んだ本の感想を適当に書いていきます。 ※あくまで個人の感想です!
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目次
50音順になってます

悪意
伊良部一郎シリーズ
噂の女
往復書簡
お江戸でござる
オリンピックの身代金
オレたちバブル入行組
折れた竜骨
顔 FACE
化学探偵Mr.キュリー
仮想儀礼
かばん屋の相続
機長、事件です!
Q&A
救命センター当直日誌
金融探偵

コモリと子守り
櫻子さんの足下には死体が埋まっている
さまよう刃
事故―別冊黒い画集Ⅰ
死体置き場で夕食を
十角館の殺人
しまのないトラ
Sherlock: A Study in Pink
シャーロック・ホームズシリーズ
シャーロック・ホームズ秘宝の研究
小公子セディ
小公女
真珠夫人
新世界より
ずっとあなたが好きでした
ストロボ
世界の終わり、あるいは始まり
ダウントン・アビーに於ける職業指南書
武田信玄(あかね文庫版)
地球進化 46億年の物語
冷たい川が呼ぶ
天璋院篤姫
トッカン 特別国税徴収官
トッカン The 3rd おばけなんてないさ
トッカン vs勤労商工会
猫のなるほど不思議学
パーカー・パインの事件簿
初ものがたり
福家警部補の挨拶
ブードゥー・チャイルド
ホームズの伝記比較
ホームズ・パロディ(J・トムスン)
星新一のショートショート
「本が売れない」というけれど
ぼんくら
マスカレード・ホテル
マンガ版シャーロック・ホームズ
万能鑑定士Qの事件簿のシリーズ
「見たいテレビ」が今日もない
ミッキーマウスの憂鬱
密室殺人ゲーム王手飛車取り
密室の鍵貸します
みんないってしまう
モンスター
夜行観覧車
ラプラスの魔女
霊柩車No.4
ワイルド・スワン
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ダウントン・アビーに於ける職業指南書



ドラマ「ダウントン・アビー」を見ていると、20世紀初頭のイギリスのお屋敷の内情がものすごくよく分かりますね。
上流階級(階上)と労働者階級(階下)の人々について、それぞれのやるべきこと、人生の目標などなど、与えられた環境の中でいかに上手に世の中を渡っていくか…がドラマで詳細に表現されています。

この本は、ドラマの主要人物である執事のカーソンが執筆したという設定で書かれた、使用人の為のマニュアルのような本です。
※英語タイトル「The The Downton Abbey Rules for Household Staff」
なので、ドラマを見てなくても内容は分からなくはないけれど、ストーリーに沿った話が出てくるので、見てないと多少は分かり難いかも?
それにドラマの舞台ハイクレア城やドラマの光景を思い浮かべながらじゃないと、雰囲気伝わらないし。
どちらかというと、ドラマのサブテキストといった感じですね。

しかも全文英語!例のホームズの秘密ノートでちょっとは翻訳に慣れたとことはいえ(英語は上達してないけどw)、衝動的についつい購入しちゃいました。
で、同じくドラマを見ていた友達もこの本に興味を持っているので、ホームズとは比較にならないくらい丁寧に(爆)、一冊分を翻訳し終わりました。
考えてみたら、本一冊を丸々翻訳したのは初めてかもしれません。それも抄訳ではなく翻訳!

数ヶ月かけて一冊読み終わったこの本、せっかくなので、ここでレビューを乗せることにしました。

まず最初にカーソンさんの序文があって、ここではドラマで語られてないカーソンさんの修行時代の話が出てきます。
ドラマではかなり厳格で生真面目で仕事熱心で、執事の…というか使用人自体の鑑となるような人物ですが、そんなカーソンさんにも若かりし頃は存在したんですよね。
あのカーソンさんが最も厳しかったと語る、ビート氏とはどんな人物なのか気になりますw

次にこの本についての紹介があって、その次はすべての使用人に対する一般的な注意事項。
個人的には噂話についての忠告がグサッときました。

噂を広める人というものは、人から聞いたことよりも多くの事柄を話しがち
~中略~
巻き込まれない最もよい方法は、自分の仕事のみに集中し、他に気をとられないことです

うう、ごめんなさい。でも時には仕事の愚痴を仲間とこぼしたいんですぅ~。
分かってるけど、そんな聖人みたいにはふるまえないのが悲しいですね。
その他ここは様々な名言があります。
全部実行出来たら、ものすごく立派な人物になれそうです。多分。

次の章から執事、家政婦長、従者、侍女、料理長、料理長の助手、下僕、メイド…と、それぞれの仕事についての細かいレクチャーが続きます。
しかし執事はともかく、その他の職種、特に女性の職業に関しては、わざわざヒューズさんとかパットモアさんに聞いたのでしょうか?
あのパットモアさんに邪険にされながら細かいことを聞きだそうとしてるシーンを思い浮かべると、笑っちゃいそうなんですがww

それからそれぞれの仕事の細かさにびっくり。
現代のように便利な洗剤、洗濯機や掃除機などの家電に頼れない時代は、こうやって生活を成り立たせていたのですね。
そしてドラマに出てくる使用人の仕事は、ほんの一部。
映らない場面で使用人たちは、本当に汗水たらして働いていたのでしょう。
この本を読んでからドラマを見直すと、そういう舞台裏がうっすら想像出来るようになりました。


ダウントン・アビーを見た人は副読本として絶対オススメです(全部英語ですがw)。
というか、普通に日本語版も出せばいいのにー。
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