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これまで読んだ本、新しく読んだ本の感想を適当に書いていきます。 ※あくまで個人の感想です!
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目次
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折れた竜骨
顔 FACE
化学探偵Mr.キュリー
仮想儀礼
かばん屋の相続
機長、事件です!
Q&A
救命センター当直日誌
金融探偵

コモリと子守り
櫻子さんの足下には死体が埋まっている
さまよう刃
事故―別冊黒い画集Ⅰ
死体置き場で夕食を
十角館の殺人
しまのないトラ
Sherlock: A Study in Pink
シャーロック・ホームズシリーズ
シャーロック・ホームズ秘宝の研究
小公子セディ
小公女
真珠夫人
新世界より
ずっとあなたが好きでした
ストロボ
世界の終わり、あるいは始まり
ダウントン・アビーに於ける職業指南書
武田信玄(あかね文庫版)
地球進化 46億年の物語
冷たい川が呼ぶ
天璋院篤姫
トッカン 特別国税徴収官
トッカン The 3rd おばけなんてないさ
トッカン vs勤労商工会
猫のなるほど不思議学
パーカー・パインの事件簿
初ものがたり
福家警部補の挨拶
ブードゥー・チャイルド
ホームズの伝記比較
ホームズ・パロディ(J・トムスン)
星新一のショートショート
「本が売れない」というけれど
ぼんくら
マスカレード・ホテル
マンガ版シャーロック・ホームズ
万能鑑定士Qの事件簿のシリーズ
「見たいテレビ」が今日もない
ミッキーマウスの憂鬱
密室殺人ゲーム王手飛車取り
密室の鍵貸します
みんないってしまう
モンスター
夜行観覧車
ラプラスの魔女
霊柩車No.4
ワイルド・スワン
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トッカンvs勤労商工会



先日トッカンを図書館に返却したら、いいタイミングでトッカンのver2が返却棚に!
これはもう一気に読むしかないよねと、即決で貸し出しコーナーへ。

ところで「ダイハード」しかり、「ジュラシックパーク」しかり、一つ目がヒットして作られる続編というのは、結局最初のが一番面白かったよねと言われがちです。
とはいえ、トッカンに関して言えば、最初のがまあまあだった為、これ以上面白くないってことはさすがにないだろうと、ほとんど期待しなかったのですが…。

予想外に面白かったです!

どう考えても最初のトッカンより面白い。
一つの大きな問題を主題に持ってきて、周辺に細かい問題を、主題の邪魔にならないように配置している感じが絶妙。
前回「綿菓子並みの軽さ」と書きましたが、今回は軽さもほどほどで、余計なお涙頂戴の人物描写もなく、その辺はスッキリ。
各キャラの個性も、今回の方が分かり易いような気がします。
え?何?何?作者が変わったの?と思うくらい違っててびっくり。


今回は、鏡特官が担当していた大衆食堂「からかわ」の主人唐川成吉が自殺したことで、税金の徴収方法に問題があったのでは?と、成吉の奥さん詠子と、からかわが所属していた勤労商工会の担当者吹雪敦に、鏡特官と、税務署が訴えられることになります。

いつもいつも強引なやり方をしつつ、それでも結果を出し続ける有能な特別国税徴収官-略して特官鏡の向かえる最大のピンチに、直属の部下鈴宮深樹はどうするのか?
単純にお金(税金)が払えなくて鏡に自殺したと思われた成吉ですが、背後にいろいろと事情があり、真相は全然違うとこにあった…ということが最後に判明します。

ちなみに勤労商工会というのは、中小企業のための任意団体で、要するに個別で弁護士や税理士を雇えないから、何か(こういう自殺とか)あった時にはそこで何とかしてもらおう…という団体…なのかしら?
今回勤労商工会-略して勤商の側の担当をするのが、弁護士吹雪敦。ただの弁護士かと思いきや、東大から裁判官にもなったというエリート。
正義のヒーローになりたいというよく分からない理由で、その地位を捨てて、勤商の担当になったらしいです。
(この辺りの設定はさすがにちょっと無理アリアリww)
元エリートだけあって、口は達者だし、手腕もなかなか。
鏡特官と税務署の最強の天敵となって、からかわ事件の裁判を担当するのですが…。


そういえば、今回新しい同僚が二人増えるのですが、そのうち一人錨喜理子がクセ者。
前回相沢芽夢でイタイ目にあったのに、今度は同僚でイタイ目に遭いそうになる鈴宮…。
何というか、こんなにおめでたい性格なのに、人の行動の裏を見る徴収官なんかよくやってられるよねw
どう考えても普通の企業のOLとかの方が合ってたのでは?と思うのは私だけかw
しかしそんなクセ者錨の正体を早々に見抜いていた上席の鍋島木綿子は、さすが「夜の(お店)担当」。
前回特別大きな出番はありませんでしたが、今回はラストに彼女の見せ場が!


で、この分だと、実はver3もちょっと期待出来るんじゃないの?と、読み終わる前から既に3を借りてありますw
vs勤労商工会は、もう返却するので、次は「トッカン3rd」に取り掛かろう!
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トッカン 特別国税徴収官



またもや例によって図書館の返却棚で見つけた本。
そういえばドラマ化してたのをタイトルだけ見覚えあったので、衝動的に借りてみました。

内容は特別国税徴収官の新人鈴宮深樹と、エリート調査官鏡雅愛(まさちか)が、コンビを組んで、悪質な滞納者にあの手この手で税金を納めてもらおうと奮闘する話なのですが…。
うん、まあ、結構面白かったですよ。特別国税徴収官なんて聞いたこともなかったけど、税金を滞納するとこんなことになるんだ…という世間の闇が垣間見れた感じで。

サラリーマンにとっては、税金といえば自動的に天引きされ、明細でのみその存在を知り、「げぇ、こんなに引かれてる~」とか思いつつ手出し出来ないジャンルですが、自営業者にとっての税金とは、まさしく「納めるもの」
零細企業で、経営が厳しくて納められないとこもあるかと思えば、給食費みたいに払えるのに払わない輩もいたりして…。
そして収入を隠す方法もあれやこれや、本当にみんなよく考えるなーと思わされますねw
見破る方は、探偵さながらの洞察力が試されたりしてww

それに公務員って、クビにならないし、福利厚生は手厚いし、民間から見れば羨ましい限りですが、一方で言い訳はいっさい出来ない職業なんですよね。
特に徴収官が徴収に行く滞納先は主に自営業者。民間の中でも特に苦しいとこばかり(そうじゃないとこもあるけど)。何を言っても上から目線とかあんたらには分からないよとか言われ、それが事実だけに言い返せない。
民間の勤め人なら、例え大手勤務だって「いやいや今のご時勢そんな楽じゃないですよ」とか弁解出来るけど、公務員は言えませんよね~…。
言い訳は出来ないけれど、それでも仕事はしなきゃいけないというのは、思ったよりきついのかもなーと少しだけ思いました。


とはいえ、この著者、主にラノベを多く出しているだけあって、内容は非常に軽いというか何というか…。
テーマがテーマだけに、小難しく書かれたら挫折しそうですが、起きる事件や人物のあれこれが、妙に軽い。綿菓子並みの軽さw
特に鈴宮深樹と鏡特官の、それぞれの過去話は、わざとらしくて蛇足。無駄に重いいきさつ与えなくていいから…。
それにあの二人の恋愛フラグも何気に立ってるしw
まー、このシリーズはしばらく続くようなので、当分何だかんだとじらして、二人の関係は進まないんでしょうけどね。


個人的には買って読み返すほどじゃないけど、続編は借りて読んでみてもいいかなーとか思ってます。

噂の女



毎回どこかに登場する女性、糸井美幸
最初はただの中古車販売店の事務員だったのに、雀荘のアルバイト店員になり、料理教室に現れ、金持ちの老人の結婚相手になり、そして…。

と、タダの女性が、周囲の人の目を通して、だんだんのし上がっていく様子を描いてます。
後半の雰囲気は何となく、東野圭吾さんの「白夜行」や「幻夜」っぽいような…。
しかし白夜行や幻夜は、都会の華やかな場所を舞台にし、金持ちのスケールもデカいけれど、こちらは地方都市が舞台で、結局最初から最後までその舞台を出ることはありません。
だから出てくる金持ちも、地元の不動産屋さんとかそんな感じだし、美幸が夜の女になる辺りも、地方都市には珍しい華やかな飲み屋…というだけで、そこら辺が、妙に現実的というか何というかw

そして知り合いの知り合いは知り合いかもしれない…という、狭い地方社会を、上手く表現していますね。
そういえば同じ奥田さんの作品無理が似たような地方を舞台にしてますが、雰囲気はよく似てます。
あちらはひたすら暗い感じですが、それよりはこっちの方が読み易いかも?私はこっちの方が好きだな。

それにしても、絶世の美人ではないが、肉感的でイイ女な美幸、一体どんな感じなんでしょうねー。
もう次から次へとオヤジを転がしちゃって…。しかもそのオヤジ共は、みな風呂場で居眠りをして死亡…。
しまいには警察の捜査が入るけれど、それも地方ならではの理由で何だかんだとうやむやになり、結局最後に美幸はついに目的を達成か!?

作品の描かれた時期、ちょうどスカイツリーオープンの話題でにぎわってたんでしょうね。
最後のスカイツリーの女の描写で、そんなことを思い出しました。


ところで、作中出てくる各章の人々、場合によっては結構な窮地に立たされちゃっているけれど、その後どうなったのか気になりました。
そこら辺、ちょいちょい美幸から語られるかと思いきや、それはスルー。

中古車販売店へのクレーム(というか恐喝w)は結局成功したのか!?(by中古車販売店の女)
秋山大輔は、その後奥さんと上手くやっているのか!?(byマンションの女)
平塚博美とその家族は、一体どうなったのか!?(by柳ヶ瀬の女)
広本直樹は、やはり美幸の色仕掛けにハマッてしまったのか!?(by和服の女)
鹿島尚之の警備部への出世はどうなったのか!?(by内偵の女)
そして、美幸は本当に2億円を手に入れたのか!?(byスカイツリーの女)


…etc

そういえば無理も微妙~なとこで話が終了し、あとは読者の想像にお任せって感じでしたけど、これもやっぱり、登場人物のその後は読者の想像任せなのかしら?

金融探偵



今年(2013年)の大ヒットドラマといえば「あまちゃん」「半沢直樹」だと思いますが、その「半沢直樹」の原作本「オレたちバブル入行組」と「オレたち花のバブル組」の原作者として、何となく名前を覚えていたのがこの著者です。
で、いつものごとく図書館の返却棚で、この人の本を見つけて、読んだことないけど一応話題の著者だし…と借りてみました。

内容は、10年勤めた銀行が破綻して無職になった大原次郎が、周辺の人から金銭関係の相談を持ちかけられているうちに探偵まがいのことを頼まれるようになり…という短編集。

最初の「銀行はやめたけど」は、次郎の入居しているアパートの大家さんに、相談をもちかけられます。
内容は、経営している銭湯について、融資を断られそうで、どうしたらいいかというお話。
なかなか金融っぽい内容で、これは他の短編も結構期待出来るんじゃないかと思ったのですが…。

この先は、しばらく金融とは余り関係ない話が続きます。
「プラスチックス」って、宮部みゆきさんの「火車」に似てないか?
「眼」は、角膜移植によって、前の持ち主の映像が見えるようになったけど…という、どこかで見たようなストーリー構成。
ちなみに眼科勤務経験者から言わせてもらえば、それはありえないからw
そして同じような非現実的な話でも、脳移植で他人の人格が自分を支配し始める…という東野圭吾著「変身」の方がずっと面白い。

次の「誰のノート?」「藤村の家計簿」は、二つで一つの話。
大家の娘の通う大学の講師の先生からの相談で、先生の祖父は有名な画家だったそうですが、その祖父が若い頃一時パリに留学していたらしく、そこの留学仲間らしき人物の家計簿を、後に誰かから買い取ります。
誰の家計簿かわからないが、それを本人か遺族に返したいと、いろいろ調べるのですが…。
家計簿って、ほんといろいろなことが分かるんですね~。当時の生活具合も分かったりしてちょっと面白い。
とはいえ、結婚してから一度も家計簿をつけたことがない私にしてみれば、こんなに細かく帳簿をつけるなんて、何てマメな男なんだ!と違う意味でびっくりww
で、最後に、祖父がある有名な絵を模写して、それを現在までずっと保管していたという話が出てくるのですが、その保管方法って金田一少年の事件簿の「首つり学園殺人事件」や「怪盗紳士の殺人」に出てきた方法と同じじゃね?w

その次の「人事を尽して」で、やっと再び金融っぽい話が登場。
塗装会社の社長から、計画倒産のやり方を指導してくれと話を持ちかけられるのですが、話は意外な方向に…。
面白かったけど、オチが何となく最初の「銀行はやめたけど」に似てるような?

最後の「常連客」は、次郎が通っている鍼灸院の“いつも予約時間より30分早く来て待っている”なぞの女性客から始まって、最後は次郎があわや殺人の被害者に!?
「プラスチックス」ではタダの交通課の警官だった勝村さんが、後半はこんないいキャラになるなんてね~。
やはり探偵の持つべきは警察の知り合いだなw
というか、交通課の警官なのに、関係なさそうな部署の捜査内容とかよく知ってるよね勝村さんww


…全般的には、まあまあですね~。
でも金融関係の話は面白いので、「オレたちバブル入行組」と「オレたち花のバブル組」も、いずれ読んでみたいと思ってます。
ただ、今は図書館の予約が一杯なので、来年辺り、ほとぼりが冷めてから借りる予定ですけど…。

ミッキーマウスの憂鬱



ディズニーランドといえば、日本でもっとも有名なテーマパークで、全国名前を知らない人はいない、通称「夢の国」
ただし、夢の国というのは、あくまでゲストの目線で見たことであり、もてなすキャストにとっては、普通に仕事なんだろうなぁ…というのは、何となく想像出来ることではありますね。
この本は、そんなディズニーのキャスト側に入った若者…21才フリーター後藤くんを通して、ディズニーの裏側、キャストの現実を描いているのですが…。

何というか、現実味のない話ですねぇ。全般的に。
まず主人公の後藤くんが、超痛い!中二病もあそこまでくると、痛すぎ…w
そりゃまあ自分だってその年頃は世間知らずだったけど、バイト初日に社員のやることに口出しとか、さすがにないから!

それに、初日で事件発生、二日目で解決、三日目でフィナーレという、早すぎる展開にもついていけません。
もう名探偵コナンばりの進行具合。
せっかくの面白い舞台設定に、中二病の主人公…もうちょっと、せめて一年くらい作中時間かけてくれれば、少しは厚みのある話になったんじゃないかしら?


ただ、ディズニーの裏側という意味では、興味深かったです。
私はほんの数回しか行ったことがないのですが(しかも最後に行ったのは20年くらい前w)、ディズニーではゲストの夢を壊さない為に、各キャラクターはそれぞれ1体ずつしかパーク内には存在しない…くらいは知ってます。
でも、実は、ショー用やパレード用などで、内部では複数存在するキャラもいるんですね。
この話では、二人のミッキー役の人が登場するのですが、身分的にはショー>パレードらしく、踊りをするショー用のミッキーの方が格上らしいです。
ミッキーの世界にも序列があるなんて、何だか不思議です。何かもう夢もへったくれもないなww

とはいえ、この辺りのネタは、アマゾンのレビューによると、本当かどうか微妙らしいです。
大体1995年で終了したエレクトリカルパレードの話が出てくるんだから、一体いつの話なんだ?という疑問が…。
(ただし2001年からリメイク版が出てるらしいので、そっちの話なのか?)


ま、本は薄いし、話も薄いし、値段も最近の文庫本にしては安い515円だから、暇つぶしくらいにはなるかもしれません。
私は一度読んだので、もう読まないだろうけど…w


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