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これまで読んだ本、新しく読んだ本の感想を適当に書いていきます。 ※あくまで個人の感想です!
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シャーロック・ホームズシリーズ

小学生の頃、図書館に置いてあった児童向けのホームズ本を手に取って読んだのは、何年生の頃だったか…。
短編をいくつかと、長編は有名な「バスカヴィルの犬」くらいしか覚えてないけれど、表紙の不気味なイラストはうっすら覚えていたりしてw

しかしそれっきりホームズに興味を持つことはなく、30年経過。

で、再びホームズの名前を目にしたのは、去年のこと。
BBCが現代版ホームズというテーマで製作した「シャーロック」というドラマ(現在シーズン3待ち)。
※超ハマリ役だった変人シャーロック@ベネディクト・カンバーバッチが後にハリウッドデビューしちゃうなんて予想外!
※2013年7月に来日した時は、「ベネ様」とか呼ばれているし、めざましテレビでも紹介されてたし、パンのパッケージにまでなっちゃって…どんだけ~!


このシャーロックが思いの他面白くて、「そういえば原作ってどうなってたっけ?」と、本当に30年ぶりに再びホームズを読み始めました。

子供の頃は、変わった事件や風変わりな登場人物などに目を奪われがちでしたが、大人になってから読むと、ホームズとワトスンの関係や、コナン・ドイルのやる気の有無など、話の裏側がいろいろ見えてきて面白いww
それにホームズ物って、案外数が少ないんですね。
文庫本で9~10冊。うち長編が4冊。
クリスティのポアロシリーズとかに比べると、余裕で読破出来る数です。
もっと沢山あったような気がしたのは、気のせいだったのか…。


で、ホームズといえば、ミステリの基本みたいな扱いをされているけれど、話によっては、ホームズが全く推理してない話とかもあるんですよね。
そして、依頼人を死なせてしまってマジ切れしたり落ち込んだり、予想外の結末を迎えて自分のやり方を反省したり、人間らしい一面をちょいちょい覗かせるホームズw
むしろワトスンの方が、感情を表に出さず、ホームズの無茶ぶりにもよく耐えています。

ドラマになる際は、ホームズよりワトスンの方が演じるのが難しいって聞いたことありますが、何となく納得します。

おまけに、ホームズは目的のためなら手段を選ばないタイプ…。
情報を得るために、結婚詐欺(みたいなこと)をやったり、必要なものを奪うために、押し込み強盗を働いたり。
かと思えば、犯人をつかまえた後も、自分の判断で警察には知らせず無罪放免にしたり。

ドラマ相棒の右京さんや、名探偵コナン、金田一少年の事件簿の明智警視etc、ホームズをモデルにしたキャラは結構いるけれど、どう見てもホームズ本人より正義感が強そうで立派な人物なのでは…!?


そして著者コナン・ドイルも、ホームズが世界的に大ヒットしたけど、本当は違うジャンルの話を書きたくて、でもそっちは全然ウケなくて、生活のために仕方なくまたホームズを出したり…。
ヒットしないのも大変だけど、ヒットしすぎちゃうのも大変なんですねぇ。全く。
※そこら辺の思惑が、創元推理社の「シャーロック・ホームズの事件簿」(最後の短編集)の冒頭につらつらと書いてあります。


日本人ならではの楽しみ方として、各種翻訳を比較するのも面白いです。

個人的には、創元推理社の深町真理子さんの翻訳が読みやすいかな~。
「最後の挨拶」だけ出てないのが残念ですが(阿部知二さんの翻訳で出てます)。
(注:2015年には全部出版されました)
ただし、ホームズやワトソンの言葉遣いが妙に古めかしいというか、独特。
イギリスが舞台なのに「ちょこざいな」とか「はばかりながら」って…w
でも読んでいくうちに、その言葉遣いがだんだんクセになってくるのが不思議です。

まとめて読むなら、光文社の日暮雅通さんの翻訳も読みやすいです。
こちらは細かい解説もあり、当時の通貨単位とか風習とかよく分かります。

昔ながらの翻訳なら新潮文庫の延原謙さんの翻訳かな。
こちらはかなり硬い文章ですが、じっくり読むならいいかも。
ホームズの一人称が、親しい人の前だとぼく、公の場だとわたしになっているのがツボ。
しかもワトソンとは初対面の時から「ぼく」なのに、長い付き合いだと思われるレストレード警部に対してはずっと「わたし」。
そこら辺から、ホームズの人付き合いの距離感が見えてくるような…。
そうそう、深町さん訳で妙な言葉遣いが気になったと書きましたが、延原さんの訳はとにかく言葉遣いが丁寧!
この人の翻訳を読んでると、ホームズがやけに腰の低い人物に見えてきたりしてw


で、私の場合、原作はさっさと読み終わり、現在はパロディをちょいちょい読んでますが、それはまた別の話で…。
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