中学生の主人公、日下部晃士は前世についての記憶を持っています。
前世の自分の名前は
チャーリーで黒人、ある雨の夜バロン・サムディという悪魔がやってきてお腹をえぐられました。そして悪魔が書き残した
謎の紋章!
晃士は前世の自分が何者だったのかを知りたくて、ホームページで情報を集めます。
ところが、堀井キンという変な女から電話を受けた直後、継母(※晃士の父は晃士が小さい時妻を亡くし、その後再婚してます)が何者かに殺され、側にはあの
謎の紋章と
Charlie(チャーリー)と書いてある紙が!!
え?この殺人は自分の前世と関係が…!?…話は勢いがあり、非常に興味深く、飽きずに読み終わりました。
ちゃんと複線が全部回収されているとこが素晴らしい。
が、謎そのものは、そんなに難しくはなく、途中で何となく真相が分かります。
(それは私が2012年に読んだからかもしれないですが…)
というか、主人公晃士に対して
「なぜそこまで分かってて、真相が分からないんだ~!」ってちょっとイライラしたりしてw
一番謎なのは、途中から出てくる探偵役の少年かも。彼の正体が一番不可解です┐(´ー`)┌
単行本が書かれたのは1998年。
インターネットや検索の話がやけに丁寧~にされているとこは時代を感じますね。
話の元ネタも、この頃話題になった(と思う)アレ。
そういえばニュースで見たような気がします。作者もニュースを見てプロットを思いついたに違いないww
前世とか悪魔とか紋章とか、やけに古びたものが登場しますが、真実が分かってしまえば、その正体はものすごい科学的で現実的…その対比が何とも皮肉。
結局悪魔は、人間の欲求や見栄や世間体が作り出したのだ…と最後に判明します。
話の中で気になった点が二つ…。
来日直後のラリーが英語の出来る日本人をつかまえて電話させた…って書いてあるけれど、あの電話応対を見る限り、とても日本人が電話しているようには見えない。
むしろ外国人(欧米人)に片っ端から声をかけて、日本語が出来そうな人に電話させたのではないだろうか?
例えば私がニューヨークで、名前しか知らない現地の人に電話しなければいけなかったとしたら、日本人っぽい人に声をかけまくって、英語で電話出来る人を探すと思う。
そしてアマゾンのレビューにて「例の
悪魔の紋章(本文が始まる前に登場する)をじっと見てたら、読む前からそれが何を意味するか分かってしまった」という感想が!!
た…確かに…じっと見たら分かってしまう可能性大!ww
私の場合は、たまたまそんなにじーっとは見てなくて、さらっと見て本文を読み始めたから、それはなくてよかったw
あの紋章は、途中挿絵としてちらっと登場させるくらいの方がよかったんじゃないかなぁ~。
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