さて、翌週金曜日、早速ノンパレルクラブへ向かった二人。
結構オシャレな外観で、内装もシックで、紳士のクラブという感じ。
軽食サービスやバーまで完備されているし。
ゲームをする部屋は、かなり豪華で、さすがに興奮する空気が漂っている。
シンクリアー氏は、二人を出迎え、みんなに新メンバーとして紹介してくれた。
もちろん例の二人も、こそっと紹介。
アップウッド大佐は、大佐というだけあって、軍人っぽい。
ワトスンもかつて軍医だったけど、雰囲気からして、自分と同じような場所で勤務してたんじゃないかと推測。
陽気な雰囲気だが、目は鋭く冷たい。
ガンツは、全般的に落ち着きのない、目立たない風貌。
ちょいちょい自分のカードや、ネクタイやカフスをさわっているのが気になる。
さわってない時は、マネキンのように動かないし。
とにかく二人の様子は不釣合い。
ホームズはクスクス笑いながら「あの二人、変だぞワトスンww」と耳打ちする。
ワトスンは「おいおいぼくら今偽名でここにいるんじゃないのか!」と反論しようとしたが、シンクリアーがゲームのセッティングを始めてしまった。
で、とりあえずゲームスタート。
慣れてくると退屈になってきた二人。
ホームズは驚異的な記憶力があるので、カードゲームの素質はかなりあるらしい。
が、ありすぎてつまらないらしく、すぐ集中力が切れる。
しかも一応例の二人(多分別のとこでゲーム中)が気になってちらちらそっちばかり見てるし。
ワトスンは賭け事は好きだが、カードゲームは余り興味が沸かない。
手を動かすビリヤードの方がいいなーとか思ってる。
そんなわけで、この夜のホームズとワトスンの収支は3ギニーの損。
例の二人も、不正行為は特にしてなかったようだ。
とまあ、そんな感じでこの後、数回調査は空振りとなるが、ついに事態が急展開!
その夜、例の二人は青年実業家の二人組にターゲットをしぼり、ゲームにさそっていた。
「ついに詐欺の始まりだ!」とホームズ。
ホームズたちが、彼らのゲームを見たのは途中からだが、その時点で、彼らはかなり勝っていて、しかもアップウッドが巧妙に、更なる勝負に誘っていた。
実業家たちも、ここで止めとけばいいのに、つい誘いに乗っちゃって、大損。
ワトスンは、詐欺なのか何なのかさっぱり分からないが、ホームズは
事件解決の証拠を見つけたらしく、引き上げようと合図。
廊下でシンクリアーに自信満々に「月曜の朝11時に来て欲しい」と伝えて、帰宅。
さて、事件の真相とは…?
解決編は次回!
●ワトスンが事件の記録をストランド紙で発表するようになってから、ホームズの顔はみんなに知られてしまったらしく、後半の事件では、ワトスンに潜入捜査をまかせたり、入念な変装をするようになるが、この時はまだそんなに知られてないので、偽名だけ使用して、変装せずクラブに潜入。
明るい場所で大勢に見られているのに、
誰一人二人の素性に気づいてないしw
●とはいえ、
うっかり偽名を使い忘れるホームズwwシンクリアーは出迎える時にもちゃんと偽名使ってくれたのに~!
●ワトスンは競馬とビリヤードがお好き。あと投資なんかも手を出してて、ホームズに自分の小切手を管理されちゃう始末w(by踊る人形)
ホームズがライヘンバッハの滝で死んだ後(by最後の事件)、奥さんも亡くなったらしいけれど、奥さんが亡くなってからホームズがロンドンに帰ってくるまで(by空き家の冒険)、よく破産しなかったよねw
というか、ワトスンが現代にいたら、絶対FXとか先物取引に手を出してそう~ww
●一応ワトスンの弁護をしておくと、この時代の英国では、このテの賭け事はどちらかというと
中の上~上流階級の趣味。現にノンパレルクラブも金持ち専用のクラブだし。
パーカー・パインの事件簿では、パインが某人物に賭け事の話題をもちかけたが、反応が薄かったので下層階級の出身だと目星をつけるシーンもあります。
●せっかくカードゲームの素質があるのに、集中力の欠如で3ギニー負けちゃってるホームズ&ワトスン。二人一組で行うホイストの仕組みがさっぱり分からないけど、ホームズだけでも勝って、せめてトントンに出来なかったのかな?
ところで、この負けた分のお金は、
経費としてシンクリアーに請求?
●ホームズとワトスンがノンパレルクラブに到着した時の、建物や設備の描写が長いこと長いこと…。訳してて
まだ続くのか!とちょっと飽きました。日本語で読んでたら絶対すっとばしてた部分だ…。
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