
学生の頃、友人から「何だかものすごいミステリー作家がデビューしたらしいよ。読んでみたけどめちゃくちゃ面白かった!」と言われて、つい購入したのがこの「十角館の殺人」。
今や本格ミステリー作家の大御所みたいになっている綾辻行人さんのデビュー作です。
読んでみて、何がびっくりって
犯人が判明する瞬間の描写!あんな些細な一言で、「えええー!」っと驚愕することは、そうそうないと思います。
話自体は、九州にある孤島
「角島(つのしま)」が舞台。
ここに一軒だけ建っている十角館という建物に、某大学の推理研究会のメンバーが合宿に来るわけですが、ミステリーのお約束通り、メンバーが一人、また一人と殺されていきます。
犯人はこの館の設計者
中村青司なのか?それとも…!?
メンバーは、それぞれ有名な探偵のあだ名を持っていて、作中(角島のシーン)では基本的にそのあだ名で呼ばれます。
この本を始めて読んだ20数年前は、
「そんなあだ名で呼び合うグループなんてあるか」などと思ったものですが、インターネットが登場して以来、ハンドルネームも登場して、オフ会ではハンドルネームを使用するのがさして珍しくない状況に…。
むしろ現在読んだ方が、この設定は違和感がないんだろうなーと思いました。
この作品で登場する探偵島田潔と、その助手江南孝明は、後の館シリーズと呼ばれる「○○館の殺人」に出てくるシリーズキャラになります。
二人の出会いという意味でも、この先のシリーズを読むなら、十角館は読んでおいた方がいいかも?
ちなみに私のオススメ館シリーズは、この十角館と時計館かなー。
時計館の殺人はそのうちレビューを書く予定です。
そういえばこのレビューを書くために、本を見直したら、この話の原案は、綾辻さんが22才の時に書いたんだそうですね…。
22才でこんなトリックを思いつくなんて、すごすぎる~!
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