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これまで読んだ本、新しく読んだ本の感想を適当に書いていきます。 ※あくまで個人の感想です!
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アルミニウムの松葉杖2/3

前回の続き。




ウィギンズは、一味が彼らの犯行現場にほど近い、ラドブローク・グローブの小さな一軒家をアジトにしていることをつきとめた。
ホームズは彼らの動きを掴むために、近くに部屋を借りて、家の出入り等をチェックすることにした。

アジトに住んでいたのは、ジョージとロージーの二人で、ホワイティ・ジョンソンは、別の所から兄妹の家に時折通っているようだ。
兄のジョージは、背が高い、30代前半の、人のよさそうな見た目で、それなりの服装をすれば、中の下くらいのビジネスマンに見えそうな感じだ。
ロージーは、すらっとした姿勢、堂々とした立ち振る舞いが貴婦人のようだったが、鼻筋が若干残念な感じで、犯行時ベールをしてたのは、その鼻筋を隠すためだろう。
とにかく二人は完全に夫婦を演じていて、周囲の人を安心させていた。

一方ホワイティ・ジョンソンは、20代半ばの小男で、顔が病的に青白い。通称「ホワイティ」はその顔色から来ている。
彼の特徴は、とにかく目立たないことで、群集の中に溶け込む才能を持っていた。
そして、足の障害の割には、動きが素早く、妨害役として兄妹のフォローは優秀だ。
ジョンソンは、金曜日の夜にアジトを訪問しているようだが、それ以外に兄妹との関わりはなさそうだ。ウィギンズの調査によると、彼には、強盗仲間の兄妹の他には、家族も友人もいないらしい。

ところがある土曜の午後、予想外にジョンソンがアジトを訪れた。
これは何かあるぞと、見張っていたら、彼ら3人は、馬車を呼び、フルハムのノース・エンド・ロードの商店街で降りた。
近くには、小さな宝石店「サミュエル・グリーンバウム」がある。

ここで彼らはバラバラに行動し始めたが、驚いたことに、ジョージは普通に店に入っていった。
ホームズは気がついた。「これは犯行の下見だ!」
ジョージは店員と気さくに話しているようだが、この時に、いろいろと細かいことをチェックしているに違いない。

ということは、犯行時刻は、おそらく次の土曜日の夕方辺りだろうと確信したホームズ。
さて、次回はいよいよ警察と犯行現場を押さえるのですが…。


・兄ジョージの見た目について「それなりの格好をすれば中の下程度(lower middle classes)のビジネスマンに見える」と書きましたが、中の下程度の職業の例として弁護士事務所の首席書記とか銀行のベテラン出納係という記述が…それって中の下なんだwそういえばこの時代のイギリスドラマ見てると、弁護士や医者などの資格職が上位中産階級(中の上)と呼ばれてて、上流といえば地主か貴族だったか。しかしジョージも宝石店狙うなら、中の上くらいの格好を目指した方がよかったのでは?あ、でもそこまでいくと立ち振る舞いでバレ易いかw
・欧米人の高い鼻は、人によってはコンプレックスだったりもするようで、日本人が羨ましがって余り話題にすると怒ることもあるらしい。ロージーもそうだったのかしら?
・青白い顔からホワイティという通称があるジョンソン。大阪在住の私にしてみたら、ホワイティって梅田の地下街しか思い浮かばないっすww
・そんなホワイティ・ジョンソンは、目立たないことが最大の特徴って…アルミニウムの松葉杖なんて珍しいものを持っててそれはないんじゃないのか?wむしろ目立ちそうww
・ジョージとロージー、私は雰囲気で兄妹としちゃったけど、brotherとsisterという表記しかないから実は姉弟かもしれない…。年齢もジョージは30代前半って書いてあるけど、ロージーの年齢は書いてないしなぁ。ホームズ、鼻はチェックしたけど、年齢はノーチェック?それとも検討ついてたけど、女性だし年齢は触れなかったのかな?
英語のbrother、sisterはどっちが上だか下だか分かり難いですよね。ハリー・ポッターでも、長いことリリー・ポッター(ハリーの母親)とペチュニア・ダーズリー(リリーが死んだ後ハリーをいじめて世話をしてた叔母)について、リリー→姉、ペチュニア→妹と翻訳していたけれど、7巻になって初めてリリーが妹だったことが判明しちゃうし。
ところでホームズ原作でも、ギリシャ語通訳で初めてホームズがワトスンに、兄マイクロフトの話をするシーンもちょっと気になります。
ホームズは自分の能力は遺伝性だと断言することに対して、ワトスンが何で分かるんだ?と返しますが、そこで彼は「ぼくの兄弟のマイクロフト(my brother Mycroft)がぼく以上の能力を持っているから」と答えます。
よく考えるとこの答え、変じゃないですかね?普通なら「ぼくののマイクロフト」じゃないのかな?でもここで「兄」と訳しちゃうと、直後のワトスンのセリフ「君の弟なのか?(Is he your junior?)」というセリフがおかしいことになる。だから苦肉の策で「兄弟」にしたんだろうなーとは思いますが。
ちなみにBBCドラマのシャーロックでは、「こちら兄のマイクロフト(This is my brother, Mycroft.)」って言ってましたが、それはマイクロフト本人が目の前にいて、明らかにシャーロックより年上に見えたからだろうなー。
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